
女性の家庭や育児をテーマにした漫画「ストーリーな女たち」から
神崎順子先生の『終わらない虐待~悲しみの連鎖~』の第2話「もうひとつの笑顔」を紹介しますね。
「終わらない虐待~悲しみの連鎖~」第2話「もうひとつの笑顔」ネタバレ あらすじ
船越晴美は38歳でつらかった不妊治療のすえに
子供を授かります。
息子の陸くんは親にとって待望の子供なので
大切に育てられてきました。
大きな病気もなく順調に育った陸くんは
小学校に入学、将来はお医者さんを
目指したいと夢を語ってくれます。
しかし入学してわずか1週間後、交通事故で
帰らぬ人となってしまいます。
息子を溺愛していた晴美にとって
彼の死はとても受け入れられません。
3カ月たっても家に引きこもったままで
生きる希望をなくしてしまいます。
何をいっても受け入れようとしない晴美に
夫も困惑します。
陸君の一周忌を過ぎたとき、夫の遠縁に
あたる真司くんという男の子を
養子に迎えることになりました。
ちょうど陸君と同じ年なのでが
早くに母親を亡くし施設で育てられて
いたのです。
初対面で晴美は彼に「お母さん」ではなく
おばさんと呼ぶようにいいます。
晴美にとってお母さんと呼んでいいのは
今でも亡くなった陸くんだけなのです。
晴美は陸くんが通っていた塾や
英会話、ピアノを習わせます。
またおやつも真司くんの好きなドーナツではなく
陸くんの好きだったクッキーを与えます。
しかし笑顔をみせず、習い事が思ったより
習得できていない真司くんを、陸くんと比較し
叱りつけるのでした。
陸くんの笑顔をみれば元気になるといわれた
真司くんは一人のとき、笑顔をつくる練習を
するのでした。
陸くんとは違う真司くんをみて
晴美はまた落ち込み体調を崩してしまいます。
病院で診てもらったところ子宮がんであることが
わかりました。
このことは夫や姑しか知れされていませんでしたが
真司くんは心配して晴美のそばにいったとき
うっかり話してしまいます。
自分の運命に絶望しているとき
真司くんは頑張って笑おうとします。
しかし晴美には自分の不幸を喜んでいるように
見えたため思わず手をあげてしまうのでした。
夫から真司くんの母親がガンで亡くなったことや
父親の虐待で笑わなくなったこと、
それでも一人で笑顔の練習をしていたことを
聞かされてショックを受けます。
自分のことばかり考えていたことや
受け入れてもらおうと頑張っていた
真司くんに晴美は謝ろうとします。
しかし気が付けば真司くんはいませんでした。
晴美は、陸くんと同じように
事故が頭をよぎります。
夫と必死で探したところ庭の物置で
真司くんを発見します。
見つかった真司くんは会うそうそう
「家においてほしい」
「二度を笑わないから許して」
と、泣いて頼むでした。
晴美はそんな真司くんを抱きしめて
謝ります。
そしてお母さんとして心配していたことを
伝えます。
お母さんと呼べることに
真司くんも涙を流して感激するのでした。
家族のために生きるため
晴美は子宮の摘出手術を受けました。
今では真司くんもすっかり打ち解けて
晴美に自然な笑顔をみせてくれるのでした。
ここまでが『終わらない虐待~悲しみの連鎖~』の
第2話「もうひとつの笑顔」のあらすじです。
スポンサードリンク
「終わらない虐待~悲しみの連鎖~」第2話「もうひとつの笑顔」の感想
待望の我が子が小学校入学直後に亡くなれば
晴美のショックは当然でしょうね。
しかしまったく知らないおうちで暮らすことになった
真司くんは大人の想像以上に不安だったはずです。
いきなり、お母さんではなくおばさんと
呼ぶようにいわれた真司くんは、どれほど
さびしかったことでしょうか?
みんな個性を持って生まれてきた子供たちを
尊重して受け入れてあげることが
大人である私たちの義務だと思いました。
このほかにも「嫁の役目」など5話が収録されています。
ぜひ一度読んでみてくださいね。
スポンサードリンク
コメントを残す